例によって例の [ピアノ]
また最近、更新間隔&blog訪問がアレーになっていてスンマセンです。
で、久しぶりにホロヴィッツものが、、、
キ、キター!!(^w^)
Horowitz のDVD 6枚組。4990円也(注文時在庫があったタワレコのWebでげっと)。
#すごいですねDVD。1枚あたり1000円切ってるよ。。
それ、買わなくっても、どうせ持ってるでしょ、と、ツッコミがきそうですが、
イヤイヤ、このBOXのウリは、Horowitz In London。初の完全版!!
#DVDのリージョンはALL(0)なので輸入版でも再生問題なし。
我が家のHorowitz in Londonたち。
左上:今回のDVD6枚Boxのもの
右上:LaserDiscから自力でDVD化したもの
左下:Horowitz in LondonのCD
右下:ホロヴィッツの想い出のDVD
VHS/LaserDiscのときに出ていた物は、
スクリャビンの練習曲作品8-12が入ってないんですな。
一方、CDの方には、そのスクリャビンが入っているのですが、
大物のラフマニノフのソナタとか、WRのポルカが無い。。
ホロヴィッツの想い出のDVDはVHS/LDの抜粋版。
#ただしこちらには、ショパンの序奏とロンド変ホ長調 作品16と、
スクリャビンの炎に向かって 作品72の全曲演奏映像が入ってます。
なお、その映像は今回の6枚Boxの別DVDに入ってます。
というわけで、ホロヴィッツファンとしては必須アイテムでしょう(^^
あ、残りの5枚は、例によって、
最新リマスターされているバックアップディスクという扱いに(^^;
#っても、6枚全部で5000円だし、、安くなりましたね。
もともとの投資額はどうよ、って。。。(-_-;
長らく廃盤だった、Horowitz In Wienも入っており、
買いそびれていた方にも朗報かと。
買いそびれていた方にも朗報かと。
ですが、
一見、これで正規盤のビデオ全集かと思いきや、
あのHorowitz in Tokyoは、まぁ、おいとくとしても、
なぜか入っていないぞ、メータとの、ラフマニノフのP協3番。
版権とか、なんかあったんでしょうか。。。
#さすがに、それを足して7枚組、と言われても次は買わんぞ(^^;
でも1968のTVコンサート完全版も足されたら買うな~(出してくれー)
* * * *
そ・し・て
Horowitz In Londonと、In Tokyoのピアノ、
NYスタインウェイ・CD75での、江口玲さんのコンサート。
去年の6/19に、ファンの集いに登場し狂喜乱舞となりました(⇒これ)
今年のリサイタルもすばらしく豪華なプログラム!
チケットはゲット済み。乗りこみますぞー♪♪(^^
* * * *
Vladimir Horowitz: The Video Collection [DVD] [Import]
- 出版社/メーカー: 株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント
- メディア: DVD
充実の週末♪♪♪ [ピアノ]
ここんところの主に仕事のドタバタ劇もようやく収束して来ました。
そんな中、10(土)は、江口玲さんのファンの集い・特別編に参加のため、
例によって松濤のタカギクラヴィアさんに行ってきました。
曲目:
パデレフスキー:メロディー
バード:「第五番目のパヴァーヌと返答のガリアルド」
ラフマニノフ/江口編:パガニーニの主題による狂詩曲より 第18変奏
ガーシュウィン/江口編:ポーギーとベスより「ジャズボ・ブラウンのブルース」
ブラインド・トム:月明かりの中の水
リスト:ペトラルカのソネット第104番
リスト:バラード第二番
いろいろあった今年をしみじみ振り返る、
なんだか厳かでありながら、こみ上げてくるプログラム。
大変お忙しい江口さんが、わずか40人前後のために、小さな小さなコンサート。
しかも、舞台の上ではなく、まさに目の前の演奏。なんと言う贅沢!
準備された方、タカギクラヴィアさんにも感謝です。
この日はご存知、皆既日食。
偶然なのか、ブラインド・トムの「月明かりの中の水」も曲目に。
辻井伸行さんの活躍によって見直され始めた(らしい)ブラインド・トムですが、
それより前から江口さんはコンサートで取り上げてきました。
この曲もシンプルでありながら、非常に美しいメロディ。。。
なんでもないようなところの歌わせ方が、本当に上手い、、、
って、やっぱ、無理、、、
何がって?
そりゃ、涙腺決壊ですよ。。
美しい演奏に自然と涙もこぼれてきます。
あえて手の動きが見えない席に座り、音だけに集中したせいもあるかも。。
#といっても江口さんの演奏姿勢に「ポーズ」はないので、
もともと視覚の影響はあまり無いと思いますが。。。
どの曲も、お客さんみんなが拍手もしないで、
余韻が完全に消えてなくなるまで聴き入ってました。
何人もの人がぽろぽろと涙していました。
プログラム最後のリストのバラードは、初めて聞く曲。
激動の今年の出来事と重なって思いっきり聴き入りました。
楽しそうなささやき声が聞こえたかと思うと、
急に分厚い雲がやってきて雷なんだか、突然激しい情景。。。
また朗々と静かに詠う曲の真ん中あたりも、、、、うっっ、涙涙。。
コンサート後、そんな演奏を称して、あるファンの方が、
「あの演奏は2Dなんかじゃない、3D!立体ですよ、立体っっ!!」
と言うような事を話してました。
それそれ、まさにそれです!!
最後の曲も、最後の最後の余韻までみなさん聴き入って、
それが完全に消えると、ふーっと現実に戻って、静かに拍手が沸きあがりました。
リラックスした雰囲気でのアンコールは、シューマン/リスト編「献呈」。
こちらはもう止まらないドーパミン!大フィーバー状態でした!
またこうして、素晴らしいコンサートを楽しめたことに感謝しつつ、
来年に向けて、力をもらった気がします。
良い音楽の力は絶大ですね。
* * * *
後厄も、今年一杯でもうすぐ終わり。スッキリしました。
無茶はいけませんが、リスクをとらねば、前進なしです。
来年は今年までの厄年シリーズの経験を踏まえて、
気持ちも新たに攻めで行きたいと思います。
そして、日曜は、この時期にまさかの花見酒でございます(*^o^*)
#花は荘川桜二世、お酒は越中八尾・玉旭酒造さん
やっぱいいわ、癒し~♪ (*^o^*)
明日からら、来週いっぱい、仕事じゃミスが許されない日が続きます。
それを超えれば、めでたくクリスマス&お正月(^^
#その前に、年賀状書かなきゃ。。。。うーん、写真はどれにすっかなー(^^;
* * * *
特に想い出の2枚(^^
私が初めて買った江口さんのCD。
当時、江口さんって全く知らない人でした。
正直、ホロヴィッツの星条旗よ永遠なれ欲しさ、それだけで買いました。
ところが買ってびっくり、ホロヴィッツ以外で初めて感じた、実は美しいあの曲の歌い回し。
こんなスゴイ曲も弾けますよ、的に弾く人がほとんどの中、
あの曲の技巧の向こうの美しさを引き出せている人がいる事に驚きました。
同じくらいすごいと思ったのが、フォスターのBeautiful Dreamer。
それこそ何でもない曲だと思いますが、他の人と明らかに違う美しさを感じ、
私の中の注目者リストのトップになりました(笑)
実は12/10のピアノはこのCDのピアノとのこと。道理でピアノと息がバッチリでした。
もう一枚。1887年製のローズウッドのスタインウェイと共演の、ライブのソナタ集。
江口さんをして、ピアノから弾き方をたくさん教えてもらった、
というそのピアノでの、フランクのバイオリンソナタのピアノ版。
全く知らない曲でしたが、この時点では、
もはや、江口さんのCDは、問答無用で買ってみる状態でした(^^;
暗く重々しく激しい光景と、薄日と希望が差すような朗々と歌う旋律の対比。
12/10のリストのバラードの演奏にも通じるものがあります。
ホロヴィッツの「オーベルマンの谷」の美しさに衝撃を受けたときのことを思い出しました。
これを聴いて、もうコンサートに行かないと負けだ、と観念しました(笑)
#そして、行ったコンサート"Dear America Ⅱ(⇒これ)"で見事KOされました(笑)
江口玲さんファンの集い with CD75 [ピアノ]
昨日6/19は、松濤のタカギクラヴィアさんで、、、
いやぁ、凄かったですよ、江口玲さんのファンの集い。
しかも、CD75と競演でした!
このCD75と言うのは、知る人ぞ知るホロヴィッツ初来日の1983年に、
わざわざニューヨークから連れて来た、
1912年6月19日生まれの、伝説のNYスタインウェイ。
この時(↓)のピアノです(正規版です)。
つまり、この日は、このピアノの99歳の誕生日でもありました。
そんな、大事な誕生日に、いや、そんな日だからこその江口さんでしょう!
まさにCD75の誕生日を祝う超豪華プログラム。
プログラム:
パデレフスキー:「メロディ」
シューマン/リスト編:「献呈」
ホフマン:「ノクターン」
ショパン:マズルカ Op.24-1, Op.30-3, Op.50-2
ポロネーズ Op.53「英雄」
リスト:「リゴレットパラフレーズ」
スーザ/ホロヴィッツ編:「星条旗よ、永遠なれ」
1曲目の前に、まさかのアンコール先出し!
「やはり、このピアノにはこの曲でしょう」と、トロイメライでスタート。
高音の弱音の伸びのすごいこと凄い事。うっっ、、のっけから来ます!
コーン、と優しく鳴ってまっすぐ飛んでいきます。
途中、例によって、こだわりの曲目紹介と、
このピアノが、他のピアノとどう違うのか、レクチャーありつつ、
極上の演奏が進んでいきます。
英雄のずっしりくる音、まさに83年にテレビで見た、
腹に響くあの音です。
そして、私的に、最も注目していたのが、星条旗よ永遠なれ。
この曲が、目の前で、しかも、CD75で聴けるという奇跡のような時間。
もう、一瞬たりとも聴き逃すまいと超至近距離でかぶりつきでした(^^;
終わると、もう歓声と拍手の大爆発!!
江口さんを聴きたいと思ったきっかけが、
Dear AmericaというCDに入っているこの曲の録音を聴いたから。
ホロヴィッツ以外にこの超難曲を弾く人は何人かいますが、
単なる技巧で終わらず、その向こうのこの曲を美しさまでも
引き出せているのは、江口さんのみかなぁと。
速くたくさん音がなってりゃ良いや系ピアニストと本質的に違ってます。
弾くピアノの個性、特徴をよく理解し、尊重し、その上で音で表現する、
ピアノの持てる力を最大限引き出す、そんな凄さを感じます。
1983年、ピアノはいいんだけど、、、と言われた伝説のコンサート。
1986年、ホロヴィッツは別のピアノ持参で再来日し、見事に名誉挽回。
その一方で、このCD75は複雑な気持ちでずっといたんじゃないかと思います。
それが、昨晩は、江口さんとの競演で、
楽しくて思いっきり歌えたよ、とても素敵な誕生日になったよ、
とにっこりしているように見えました。
このコンビの次のコンサートが実に待ち遠しいです!
オーナー高木さんのアツい日記⇒これ
(20110622追加)
* * * *
その江口さん、ファンの集いの前日は、石巻法音寺さまで、
被災されている方々を元気付けられたとの事
#なぜか、一般紙ではなく、日刊スポーツ(6/19付)。
すこしでも何か自分ができる事で助けになれば、
そういう人柄が演奏にも出ていると思います。
* * * *
江口玲・モスクワ、プーシキン美術館に寄せて [ピアノ]
ちっと前になっちゃいましたが、4/27は私的お気に入りTOPのピアニスト、
江口玲さんのコンサート。
本来は、プーシキン美術館展とコラボした、音の美術展だったはずですが、
震災の影響により、プーシキン美術館展のほうは中止。
このコンサートはそのまま開催となりました。
今回のピアノはローズウッドさん(⇒これ)ではなく、
ぱっと見は、普通っぽい黒い古めのピアノ。
実はこれはタカギクラヴィア所有の1912年製のニューヨークスタインウェイ。CD368。
CDから始まる通し番号は、スタインウェイ社のアーティスト貸出用ピアノだったピアノに付けられる
輝かしい経歴と実力の証です。
#とは言うものの、さすがに見た目普通なせいか、
コンサート後にかぶりつき or 写真撮ってる人は少なめでした。
絵画を見るようにというコンセプトの今回のコンサート。
こだわりの曲目とピアノで、いざスタート。
* は独断と偏見コメント(^^;
A. ルービンシュタイン
ロマンス Op.44-1 (1860)
* 優しい音色の美しいメロディ。
CD368の紹介も兼ねるかのような一曲目。
P. チャイコフスキー
ロマンス Op.5 (1868)
ノクターン Op.19-4 (1873)
P. チャイコフスキー/E. ワイルド編曲
バレー音楽「白鳥の湖」 Op.20より「4羽の白鳥の踊り」(1875-76)
* 今回楽しみにしていた曲の一つ。
あの有名な旋律を一人でピアノだけで表現。
ぶれない上半身と超高速の手の準備から繰り出される華麗な音色と豊かな表情。
のっけから呆然(・・;)
S. ラフマニノフ
エレジー Op.3-1 (1893)
前奏曲嬰ハ短調 Op.3-2 (1893)
前奏曲 Op.32-5 (1910)
前奏曲 Op.32-12 (1910)
* 特に32-5の吸い込まれるような美しさ!
ホロヴィッツの録音で聴いた以来の美しさ!しかも生演奏!
P. チャイコフスキー
ドゥムカ Op.59 (1886)
* 前半のしっとりした暗い雰囲気と後半の軽快な踊りのメロディとのコントラスト。
手の動きはえらい事になってます(・・;)
技巧は表現のための手段であって、目的では無い、そんなこだわりを感じます。
E. シャブリエ
ハバネラ (1885)
* 出だしが、ロドリーゴのタンゴ(エスパーニャ)みたいな初めて聴く曲。
前半のプログラムがどことなく暗くて重い雰囲気のロシアものから、
この曲で後半は一気に明るいおフランス雰囲気。
個人的には弾いてみたいが、何十年先?
E. サティ
三つのジムノペディより、第一曲(1888)
Je Te Veux (1897?)
* あー、この曲ね。知ってました。
クラシックのリサイタルの休憩時間に、
パリのお洒落なカフェでコーヒー、みたいな感じのエレガンス。
実際にパリのカフェに行ってみたくなりました(^^)
三つの胎児の干物 (1913)
* 意表を突く弾き語り。楽譜に書いてあるというサティのコメントが楽しい!
「ここはシューベルトの曲の引用」
「作曲者による強制的なカデンツァ」
など、ブラックユーモアたっぷりで、お客さんもクスッ(笑)
それにしても、曲とは関係ないテンポで文章を朗読しながら、
弾いている曲の方も全く美しく、その脳内活動が全く謎。。。
C. ドビュッシー
水の反映 (1904-05)
雪の上の足跡 (1909-10)
M. ラヴェル
ラ.ヴァルス (1919-20)
* プログラム最後を飾る曲。
音の広がり、千変万化の音色、
いったい何本の絵筆と絵の具を駆使しているんだろう!!
ピアノ一台でオーケストラに匹敵、いや、上回っているかも!
何度見ても、やっぱり弾いているのは江口さんただ一人、
ピアノはCD368一台のみ。
ホール全体を包む熱気。これぞ真の巨匠技。
鳴り止まない拍手とため息。
いやぁ、凄いものを聴いてしまいました。。。。
そして、アンコール
豪快なラ.ヴァルスから一転、冒頭静かな美しいメロディに吸い込まれます。
フルコースの後の、デザートのアイスクリームのような、
さっぱりしながら深い味わいと、余韻。
素晴らしいコンサートが聴けたことに感謝しながらアンコール曲終了。
* * *
この日、ウチの長男(小6)は、江口さんを聴いてみたいということで、
初のクラシックコンサート体験。
約2時間の長いコンサート後は目を輝かせていました。
弾けるかどうかは置いといて、弾きたいと思う曲は?と聞いてみたら、
「4羽の白鳥の踊り」と。
をーっし、頑張ってくれ(^^
江口さんのコンサートの翌日、ウチの子は、
発表会に使わなかったある曲をまた練習していましたが、
それまで、なんど言っても、速けりゃ良いや系弾き方だったのが、
別人のようにしっとり歌わせる弾き方に変わっていたのには驚きました。
きっと、コンサートで何かを学んだんでしょう。
* * *
気が付けばGWに突入しちゃいましたね。
みなさま良い休日を!
#またまたレス悪くなりそうですがご了承くださいm(_ _)m
ピアノ発表会2011報告 [ピアノ]
4/23は幸いにして大地震による中止は免れた今年のピアノ教室の発表会。
去年と同じく、ワルサーP38のタイピンでGo!です!
#またですかぁ~ ┐(´д`)┌ヤレヤレ by ピアノ教室のお姉さん(笑)
前置きはこの位にして、何はともあれ、結果報告という事で、
恥ずかしながらノーカットでどうぞ(^^;
ビゼーのカルメンから、闘牛士の歌
ショパンのマズルカOp67-3
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
年に一度の一発勝負。
弾きこぼしは有っても悔いは無し、それは明言できます(^^;
今年も例年通りに、、、
その例年通りであること自体が、非常に幸運な事だと痛感した今年、
限られた実力の中、
とにかく間違えないことを優先するか、
最大限こうしたい、という気持ちを優先するか
それは天秤にかける必要はありませんでした。
無謀ではいけませんが、リスクをとらねば前進無しです。
思えば、ピアノ教室の先生に、
「江口玲さんも弾いてましたよね~♪」
という言葉にまんまとのせられて(笑)始めたショパンの曲。
楽譜どおりの音だけだったら、割と早く出来るようになりましたが、
その先にあった、リズムとか消えてゆく音の余韻と、次の音の重なりっぷりの難しさ。
ちっとも風情が出せず、まぁ、曲にならないならない。。。
そして初めてのトリル、しかも4,5の指で(=薬指と小指)。
装飾音だからといわれても、これを省略すると、これまた、まぁ味気なく、
よって、省略という選択は無しと。
ともあれ、無事終了ということで、発表会参加者には花と特製ケーキと。
そして、地震前にゲット済みでありながらずいぶん待たせてしまった
おいしい日本酒でしみじみと晩酌で終了の今年の発表会の日でした(*^o^*)
横浜反町・ミノンさんのケーキと、越中八尾・玉旭酒造さんの大吟醸。
ケーキも、お酒も、余韻が素晴らしい!これだよこれ、本物って。(^^)/
* * * *
今年のピアノ発表会も無事終わり、スッキリとした気持ち。
そして、4/27は、待ちに待った江口玲さんの浜離宮コンサートへGo!です(^^
↓↓ 最高に素晴らしいショパンのアルバムです。マズルカOp67-3もアリで。
Dear Chopin, 親愛なるショパンへ ~ポーランド未だ滅びず
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: タカギクラヴィア
- 発売日: 2010/09/30
- メディア: CD
秋の読書 [ピアノ]
まあ、あい変わらず仕事上ドタバタしていまして、
blogの反応が悪くてすみません。
今のところ、風邪とか、インフルエンザとか、
幸い体調不良にはなっていませんです。
んなわけで、会社でモヤモヤしたら、読書ですね、秋だし!
という事で、木曜日に、新書を一冊ゲット。
江口玲さんのコンサートに欠かせないローズウッドさん(⇒これ)のオーナーでもある、
調律師の高木裕さんの本。面白くて、一気に読みました(^^
江口さんのコンサートとか、経営されているタカギクラヴィア松濤サロンで
実際ご本人にお会いしたことあります(^^
普通の調律師ではなく、ピアノコンサートで調律、
セッティングも行う、コンサートチューナーという方です。
高木さんは、ホロヴィッツの音に衝撃を受け、
あのピアノの秘密を知りたいとニューヨークへ渡り、
学んでいるときにホロヴィッツが亡くなってしまいます。
その後、何の因果か、そのホロヴィッツが恋に落ちたという
ローズウッドさんと出合う事になります。
そのピアノを自分の技で最高の調律を行って、
単なる”ピアノ弾き”ではない、真のピアニストの演奏をサポートする、
そんな仕事の中の面白い話、業界裏話、失敗談、
プロとして譲れないところ、厳しいところ、真剣さ、
いろいろな話が楽しくちりばめられています。
ピアノ音楽が好きだとか、習っている人には、
普通は表に出てこない調律師がどれだけ重要な役割を担っているか、
よく理解できるのではないかと思います。
ピアノにはあんまり興味がない人にも、
困難を乗り越えるにはどうしないといけないか、
とか、
本当に大切なことは何だろう、
という高木さんの考え方の本質に、
いろいろ参考になるところがある
興味深い本ではないかと思います。
ちょっとだけ、参考になりそうな内容を抜き出してみます。
・ピアノは飾り物ではない、使ってなんぼ。どんどん使う。
使えば消耗もする。壊れることもある。壊れたら直す。
・レコード業界は厳しく、100人新人をとっても、最後は数人も残らない。
こんなに厳しいとは思わなかったから、というのが辞める理由。
黙っていても、ライバルが辞めてくれるのだから、
頑張れば自分は生き残れる、と考えたほうがいいんじゃないか?
・チャンスは待っててもこない。自分で掴みに行くもの。
最後のページは、とあるコンサート(⇒これ)の有名なシーンの写真が(^^
ついでに、江口さんのホームページの、
ローズウッドさんとの出会い話を勝手にリンク(⇒これ)
生き生きとした文章です!
好きこそ物の上手なれ。
努力をした人は報われる、私もやる気が出てきました!
* * * *
調律師、至高の音をつくる 知られざるピアノの世界 (朝日新書)
- 作者: 高木 裕
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2010/11/12
- メディア: 新書
江口玲・ショパン~その人生と知られざるショパンの仲間たち~ [ピアノ]
9/30は待ちに待った江口さんのコンサート!!
去年の11月の衝撃のコンサート(⇒これ)からほぼ1年。
この日は会社を%$※&#!して、
盤石の態勢で開演19:00、開場18:30に対し、18:10頃到着(^^
さといも野郎、さといも野郎と声をかけていただいた
コアな江口さんファンの皆さんもありがとうございます(^^)/
#そのほか、クラビノーバばらした人、とかオルゴールの人、とかいろいろ呼ばれたり(^^
待ち時間は、サイン会に備えて、新譜のCDをゲット。
浜離宮で江口さんといえば、やっぱり、
今年もピアノは「ローズウッドさん(⇒これ)」
これが当日のプログラム。
- - - -
作者不詳/ショパン編曲、江口玲復元:
ドンブロフスキのマズルカ「ポーランド未だ滅びず」
(ポーランド国歌)
ヨハン・セバスティアン・バッハ:
ポロネーズ(フランス組曲第六番より)
ポロネーズ ト短調(アンナ・マグダレーナの音楽帖より)
ウィルヘルム・フリードマン・バッハ:
ポロネーズ第三番 ニ長調
ポロネーズ第四番 ニ短調
ミハウ・クレオファス・オギニスキ
ポロネーズ「祖国への別れ」
#ダンスバージョン+オリジナルバージョン
フランツ・クサヴァー・モーツァルト:
感傷的なポロネーズ Op.17-1
フルィデルィク・フランチシェク・ショパン:
ポロネーズ
ト短調 遺作 Op. Posthumos (1817)
変ロ短調「別れ」遺作(作品番号無し、1827)
Op.40-1(軍隊、1838)
幻想ポロネーズ Op.61
~~~休憩~~~
ジョン・フィールド:
ノクターン第九番
フルィデルィク・フランチシェク・ショパン:
ノクターン Op.9-2(異稿)
ユゼフ・エルスナー:
ソナタニ長調より アンダンティーノ
カール・フィルチ:
コラール
フルィデルィク・フランチシェク・ショパン/
ローズマリー・ブラウンによるショパンの降霊自動筆記作品:
即興曲 ヘ短調
バラード 変ニ長調
フルィデルィク・フランチシェク・ショパン:
9つのマズルカ
Op.遺作 変ロ長調(1825-1826)
Op.7-3(1830-31)
Op.17-4(1830-33)
Op.30-3(1835-37)
Op.33-3(1837-38/1836-38)
Op.59-2(1845)
Op.63-2(1846)
Op.63-3(1846)
Op.68-4 (ヤン・エキエルによる復元版、1849)
アンコール
子犬のワルツ
- - - -
ショパンの曲のコンサートという、ショパンだけに焦点を当てるのではなく、
ショパンとその関係者にも光を当てることでショパンの人生をたどる旅です。
#それにしても、江口さん、よくまぁ、マイナーな曲を掘り出してくるものやら。。
曲の解説も、プログラムの文面も、江口さん自身によるものですよ!
#プログラムノートに楽譜がっ。。
一曲目は、ポーランド国歌。これでコンサートが開始。
ショパン編曲部分で現存していない部分を、江口さんが色々調査して「復元」というのがポイント。
前半は、ポロネーズが主の構成。
まずはバッハの地味な4曲。
序盤のオギニスキーのポロネーズの演奏の前の解説で、江口さんから、
「ポロネーズとはどんな踊りか、見たことがある人はいらっしゃいますか?」
との問いかけが。
ファンの集い(⇒これ)では見ましたが、
リサイタルでまさかのポロネーズダンサーズ投入(^^)/
そこには、タカギクラヴィアの社長の高木さんの姿も。あとでお聞きしたら、
「だって、江口さんから、突然踊ってねって言われて。練習も何も無しで、だよ(笑)」
これをきっかけにお客さんの緊張がほぐれ、
江口さんとローズウッドさんも俄然エンジンがかかってきたようでした。
そのオギニスキーのポロネーズと、ショパンの7歳と17歳のポロネーズの関連性。
演奏も素晴らしいのですが、良くぞその関連性に気が付いたなぁと。
プログラム前半の最後は、軍隊ポロネーズと幻想ポロネーズ。
どちらも、ホール、演奏者、ピアノの三位一体になった、色彩感、歌わせ方。。
幻想ポロネーズの出だしの、低音ばぁーんの後に、高音に向かって
徐々に弱音になっていくところで図らずも涙腺決壊 (^^;
あれこそローズウッドさんと江口さんのコンビの成せる技でしょう。
あの力強い低音と、かすれることが無い高音の弱音が出せるピアノと、
そのピアノがその音を出せることを理解していて、
ピアノを信頼してそのようにコントロールできるピアニストのコンビ。
どちらが欠けても、あの音は出せません。
時折、江口さんの「んーーっ!!」という深呼吸も聞こえてきましたが、
体勢はまったくぶれることなく、また力むこともありません。
この日も最後の余韻までお客さんかぶりつきで、ため息交じりの拍手で前半終了。
後半は装飾音符たっぷりの江口さんバージョンのノクターン。
ファンの集いのときも良かったのですが、これをローズウッドさんで聴けるさらなる幸せ。
ショパンの霊が書いたという曲も、興味深いどころではなく、驚きの美しさ。
確かに、そうかも、と思ってしまいます。
そして、最後は、9つのマズルカでショパンの人生の喜怒哀楽を。
人生色々あるよね、としんみりしながら聴いていました(^^
無くなる直前の、未完に終わった作品で、
ショパンの命の火が静かに消えるごとく、プログラムは終了。
これで終わるのはやっぱり寂しいということで、、、
アンコールは、楽しい楽しい子犬のワルツ。
本当に子犬が楽しそうに足元を走り回っているかのような軽快さ。
イメージ的にはソフトバンクのお父さん犬の子供みたいな、
和風の白いもふもふ感たっぷりの子犬っぽかったです(単に好み)。
満足感たっぷりのコンサートが終わると、当然貰っちゃうでしょ、サインv(^^
まだまだ若造たちには負けんぞ(ニヤリ)な感じのローズウッドさんしょうか(^^
次回はどんなコンサートになるのかな、非常に楽しみです。
* * * *
皆様のblogへのお邪魔、カナリ出遅れまくっててスミマセンですm(_ _)m
現実とのギャップ [ピアノ]
まぁ先週は仕事でトラブル続発で、
消火活動ばっかりやってました(-_-;
、
帰りも日付が変わるような変わんないような時間だったりして、
おまけに、仕事で不愉快な発言食らったりして、
んー、なんで自分さえ良ければ的な考えや、
自分の考えが通らないとすぐ腹を立てるのかなぁって。。orz
最近そういうのにもそれなりは慣れましたので(^^;
まぁ、そういう人はどこにでもいる前提で、そんな中でも、
全体が上手くいくようにするにはどうしないといけないか、
と言う視点で、引き続き仕事しようと思います。
諺にあるように、人の振り見て我が振り直せ、
私はそうならないように努力しなきゃ。
まぁ、そんなこんなで、なかなか記事を更新する気持ちも
起きてこなかったんですが、、、
と言う愚痴はこれくらいにして、
またまたネタ切れ感を隠すことなく、平凡な内容です(^^
* * * *
21(土)は定例ピアノ教室。
ショパンのマズルカ作品67-3が仕掛かり中。
この曲、江口玲さんの極上の演奏を聴いてしまったのが、
何かの縁なのか、それまでよく知らなかった曲が、なんてきれいな曲なんだ、
と思っていたら、自分の課題曲となる羽目に。。
すばらしい演奏を聴いちゃったら聴いちゃったで、
明白な事実、と最初から十分分かっていても、
自分の演奏とのギャップを感じてしまいます(^^;
というか、私のは
そもそも曲になってません、、
相変わらず(爆)
とはいえ、聴いたからには、一応目標は高く、
それくらい美しい演奏目指してがんばりたいと思います。
#聴くだけじゃなくて、自分で実際に弾く立場になってみると、
江口さんが簡単そうに弾いていたのが信じられん位難しいです、私には(笑)
どの箇所が?って、全部ですよ、全部(^^;
その江口さんと言うと、以前にチケットゲット済みでもう行く気満々の9/30の浜離宮のコンサート。
江口さんのホームページ(⇒ここ)の掲示板にファンの方から、
「ぶらあぼ」9月号に、そのコンサートの紹介記事が載っている旨の書き込みが。
恥ずかしながら、ぶらあぼ、ってナニそれ?
ということで、ググッてみると、
チケットぴあ(?)の無料クラシック情報誌とのこと(^^;
ということで、ピアノ教室の帰り道のチケットぴあで、ぶらあぼ9月号を無事ゲットv(^^
デジタル版もあるとのこと(⇒これ)
この文章を見るだけでも、明らかに普通のショパンコンサートではないのが分かると思います。
ショパンの曲を好みで選んで、並べて、最後に、英雄ポロネーズとかで、バシッと終わる、
ではなく、
どうやって探したんだか、ショパンと関係のある知られざる曲たちに再び光を当てながら、
ショパンの一生を感じる趣き深い旅になりそうです♪
まさに、超刺激的公演の予感です!
当面、これを気持ちの支えに、また明日からも仕事かーっ(^^;
* * * *
今日のおすすめ
江口さんと言えば、珍しい曲にも積極的に光を当て、
それを名曲にしてしまう手腕が、すばらしいと思います。
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: NYS-CLASSICS
- 発売日: 2009/07/01
- メディア: CD
このCDを発売されてすぐ買って、聴いて、
もう江口さんの生のコンサートに行くしかない、と思いました
#というか、もう、観念した(笑)
いろんな曲がいろんな表情で、、、何度聴いても飽きません。
ローズウッドさん(老ピアノのこと)との息もぴったりです!
続・江口玲プライベートコンサート in 雑司が谷 [ピアノ]
お盆、GW、クリスマスなど、
連休前には仕事がたて込んで、アレーな感じで、
すみません、レスポンスが非常に悪くてすみません。
これから出遅れ感まるだしでお邪魔しにいきます(^^;
新ネタがない、という話もありますが、
7/28の江口玲さんのファンの集いについて、
ちょびちょびと思うところを書き足していたら、
エライ長くなっちまいました(^^;
* * * *
そもそも、なんでまた、参加しませんか?と声をかけていただいたのかな、
と思っていたのですが、誘っていただいた方に聞いてみたら、
「まず、ネットで江口さんを検索したらヒットしました。
blogを読んでみると、江口さんのファンであるのがよーく分かりましたんで!」
「実は、もっとお年を召したかたかなぁ、って思ってたんですけどー、お若くてびっくりしましたぁ(笑)
だって、渋いネタが多いですよね、およそ今の若い人がやらないような(笑)」
#ちなみに厄年です、ははは(^^;
それにしても、これに限らず、Blogのおかげでいろいろな方から
声をかけていただけるのは本当に嬉しいことですね♪ (^^
インターネットの時代に感謝感謝。
ちなみに、同じく出席された、ふわふわさんの記事を勝手にリンク(⇒これ)
#当日、どれだけ凄いことになっていたか、よく分かると思います(^^
* * * *
で、
これがその当日のプログラム。
F.F. Chiopin (1810-1849)
Dabrowski's Mazurka (ポーランド国歌・ショパン編)
Polonaise in g-minor (1817)
Mazurka in b flat major (1827)
Polonaise Op.71-3 (1829)
Mazurka Op.68-3 (1830)
Mazurka Op.7-3 (1831)
Mazurka Op.7-1 (1832)
Mazurka Op.17-4 (1833)
Mazurka Op.24-1 (1835)
Mazurka Op.67-3 (1835)
Mazurka Op.30-3 (1837)
Mazurka Op.33-3 (1838)
Mazurka Op.41-2 (1839)
Polonaise Op.40-1 (1839) <軍隊ポロネーズ>
(休憩)
Mazurka Op.50-2 (1842)
Polonaise Op.53 (1843) <英雄ポロネーズ>
Mazurka Op.59-2 (1845)
Polonaise Op.61 (1845-46) <幻想ポロネーズ>
Mazurka Op.63-2 (1846)
Mazurka Op.63-3 (1846)
Mazurka Op.68-4 (1849)
(アンコール)
Nocturne Op.9-2
※全部で演奏時間およそ1時間半。
* * * *
忙しいスケジュールの中、ファンの集いために、この内容ですよ!!
これ、普通にリサイタルといっても全くおかしくない、充実の曲目。
存在している中でもっとも古い7歳の曲で始まり、
亡くなる2週間前の未完に終わった作品で終わるように、
作曲年順に並べて、ショパンの人生をたどるような、ユニークなプログラム構成。
(ショパンは作品番号が作曲年順というわけではないんですよね)
曲目だけではなく、演奏がまたすばらしい!
どの曲も表情豊かで、ずーっとワクワクしながら楽しめました。
プログラム前には、ファンで構成された「ポロネーズダンサーズ」
の踊り付きの楽しいオギニスキーのポロネーズ。
こういうところがファンの集いならではですね!
そして、初めて聞いたポーランド国歌。
国歌としてというよりも、ショパンが関係した一つの音楽として非常に美しかったです。
どの曲もすばらしかったのですが、やっぱり気になるのは、マズルカ67-3。
なんってったって、私のピアノ教室での、次の課題曲になっていて、
まさに悪戦苦闘している真っ最中(T_T)なのですが、
この日の江口さんの演奏ときたら、まぁ、別物ですね(そりゃそうだろっ)
あんなにチャーミングに弾けたら、、、、夢のまた夢です(^^
堂々とした、英雄ポロネーズとその前後の優しいマズルカ。
静かな曲は、決して息抜きではなく、吸い込まれるような美しい弱音の旋律。
そして、江口さんが、ショパンの頂点であり、もし長生きしていれば、
そこから新しいショパンになったのではないかと語って弾かれた、幻想ポロネーズ。
たしかに、その前までのサロン的な曲とは違う、
精神的な奥深さというか、重たさというか、
その後の遺作へと、力尽きていくような様は、
ショパンが幻想ポロネーズにすべてを注ぎ込んだのではないか、
という江口さんの解釈も非常に説得力がありました。
あえて作曲年順に並べたプログラム構成にして、江口さんが何を伝えたかったのか、
ちょっと分かった気がしました。
〆のノクターンは、、、、こんな豪華な演奏は聴いたことがありません!
豪華といっても、テクニックこれ見よがしな感じは全くありません。
即興性に富んでいたというショパンを、江口さんなりに解釈した、楽しくて優雅な演奏。
この風情、他のピアニストでは聴いたことはありません。
もともとのサロン演奏とは、こういうものだったんじゃないのかな、とワクワクしました。
思うに、やはり、普通に上手い人の延長線上には全く乗ってこない、
別次元の人なんだなぁ、と再認識(^^
* * * *
江口さんの演奏しているときの様子は、非常に姿勢が良く、無駄な動きがありません。
腕は柔らかく脱力されていて、フォルテでも鍵盤を力で押さえつけるようなこともありません。
大きな音も、小さな音も、たいていの場合、
淡々と同じ見た目の様子からあふれ出てきます。
「映像的」に見るとするならば、非常につまらないと思います。
しかし、そういう無駄の無さは、すべて、次のいい音への非常に早い準備のために、
必然的なことだと思います。
やはり、見た目の「上手そう」な感じではなく、
内面からあふれ出る音楽の本質的な上手さです。
今の時代、TVとか、映画とかで、見た目、というのもある種の才能だと思います。
単に好みですが、私は、見た目には興味はなく、出てくる音楽がどうか、そこだけです。
江口さんを聴きにくるお客さんも、まさにそれを聴きたくて集まってきます。
お客さんでいっぱいのコンサートがあるんだ、ということにも非常に驚きました。
この会も、ほとんどの曲は拍手するのも忘れて、最後の最後まで、皆さん聴き入っていました。
* * * *
演奏会後、ワインパーティーとかで、江口さんや、他の方と話す機会を得たのですが、
江口さんの人柄は、本当に気さくで、誰とも分け隔てなく、話しやすくて、飾るところがありません。
目の前の、この本当に普通っぽい人が、あのすばらしい演奏をするのか、にわかには信じられません。
近寄りがたい雰囲気など全く無く、自然とみんなも声をかける、そんな感じです。
この会を準備されていた方が話されていましたが、
このホールの備え付けのスタインウェイのB型よりも、
もちろんローズウッドさん(⇒これ)とかがお好みなのは
皆さんよーくご存知なのですが、江口さんのほうが、
「大丈夫です、このピアノで弾きますよ」
と言われたそうです。
この一言は、いかにも江口さんらしいなぁ、と思いました。
ホロヴィッツとか、ミケランジェリとか、ピアニストの中には、
自分の言うことをよく聞くピアノじゃないと、絶対に弾かない、という人もいます。
技巧面や、色彩感とか、歌わせ方とか、好みの差こそあれ、
レベルとしては、ホロヴィッツやほかに巨匠と賞されていた人達に
もう、勝るとも劣らないのではないか、と思うくらい素晴らしいのですが、
決定的に違うのは、ピアノを忠実で有能な部下と見るか、共演者と見るか、だと思います。
ホロヴィッツは、ピアノを部下にしている感があります。
確かに、ホロヴィッツが認めたピアノ(⇒これとか)は、ホロヴィッツに選ばれるだけあって、
スタインウェイのなかでもかなり特別な個体であるのは感じました。
あれだけ厳しい要求を突きつけるピアニストに応えるピアノも普通じゃないです。
一方、江口さんはというと、ピアノは自分の共演者であり、ピアノの個性をよく理解して、
この曲では、あなたにこういう風に歌ってほしいんです、
という尊敬の気持ちを持って弾いている感があります。
また、演奏にもその気持ちがよく出ていると思います。
その結果、ピアノが無理することなく、持てる実力をフルに発揮していい音楽を創る、
そんな感じがします。
#たまに感じるんですよ、ピアノに無茶を要求する人とか、
ピアノが力をもてあましている雰囲気を出しているのに気が付いていない人とか。。
おそらく、ここのピアノとも競演してみたい、という気持ちもあったのではないかと思います。
これはアプローチの違いだけで、どっちがいいとかということでは無いと思います。
結果的に出てくる音楽はどちらも超ハイレベルですし。
#北斗神拳でいうと、ラオウとトキみたいな関係でしょうか?(なんじゃそりゃ)
こんな感じのこと(北斗神拳は除く)を、ファンの方と話していたのですが、
何人もの方が、同じ事を話されたり、
江口さんのお父さんも、にっこりと、うんうんと、うなずかれたりしていたので、
自分が感じたのは、そんなに間違いではないようだ、と思いました。
次は、9/30の浜離宮だっ!
* * * *
その他もろもろ、もっと濃い目の内容については省略(^^;
写真無しというのもアレなんで、ピアノがらみで1枚。
我が家の本棚。分かる人限定(^^;
ようやく週末。もうお盆休みに突入された方もいらっしゃるのかな?
暑い日が続きますし、行楽地など、お気をつけて!
江口玲プライベートコンサート in 雑司が谷 [ピアノ]
7/28は会社をスパッと切り上げて、
江口玲さんのファンの集いなるプライベートコンサートへGo!
はじめて降りた雑司ヶ谷ですが、閑静な住宅街で、
その住宅地の中に雑司ヶ谷音楽堂を発見。
受付にて:
受「お名前は?」
さ「(本名)です」
受「ん?え~、あれ~、何さんだっけ?もしかして、ナントカ野郎さん?」
さ「??・・(そういうこと?)では、さといも野郎、ですがっ」
#参加者名簿がハンドル名でした(^^
受「いつも見てますよーblog、あ、これ、パンフレットです。どーぞー♪
あ、そうだ、すいませ~ん、blogのピアノの写真、きれいだったんで、
無断で使わせてもらっちゃいました~v(^^」
#その元写真⇒これ
さ「使っていただいてどうもです、OKです(^^;」
そこに、今回お誘いいただいたすばるさんが登場。
す「私もみてますよー、blog。睡眠とか、ピアノとか、(クラビノーバ)修理とか(笑)」
いきなり、ファンの方の勢いに驚きました(笑)
ホール自体は1階 9x3列、2階 8x3列かなぁ、
位のこじんまりしたホールに
およそ30-40人くらいの参加者でしょうか。
今回は2階席最前列若干右寄りに座ってみました。
プログラムは、9/30のコンサートで弾く曲のうち、
ほとんどショパンのポロネーズとマズルカだけ、
といっても全部で22曲!(アンコール含む)。
軍隊、英雄、幻想ポロネーズという豪華な曲もありの、
現在、私がピアノ教室で悪戦苦闘している(笑)マズルカOp67-3もありの、
それを、7歳から39歳まで作曲年に沿って並べたプログラム。
ショパンの人生の浮き沈みを思わせる構成でした。
この席からだと、演奏時の体の動きがよく分かります。
やはり、準備は早いし、本当に無駄な動きはありませんし、
腕の脱力感と、手首と指のバネがいやぁすごいです。
出てくる音楽は間のとり方、フレーズの作り方、やはり絶妙です!
楽器と楽譜を尊敬して1音1音大切にするその気持ちがよく伝わってきます。
どの曲も、甲乙つけがたい美しさです。
また、江口さんのコンサートに来るお客さんは、
余韻が最後に消えてなくなる瞬間まで、大切に聴く、そこがまた素敵です。
アンコールは、ノクターンOp9-2。
これは実は私にとっては、
江口さんの演奏を初めて生で聞いた思い出の曲でもあります。
Dear AmericaというCDを見つけて、星条旗よ永遠なれ、とか
入っていた曲の美しさに驚いていた頃、
ピアノ教室の先生が、予約はしたものの、都合が悪くなり行けなくなったので、
代わりに行って来てね、と言われて偶然もらった江口さんの講演会の予約券(⇒これ)。
そのとき、同じ音の連打は、ボールが弾むリズムのように、
と話されていたのを思い出しました。
そのときよりもさらに装飾一杯の豪華なノクターンでした(^^
* * * *
この日のコンサート、実は、江口さんのご両親も参加されていました。
初対面で厚かましいかなぁ、と思いつつ、そうは言っても折角のチャンス(^^;
江口さんのお父さん(ファンの方は、しょうちゃん、と呼んでました!)に
親として、どう育てられたのか、ちょっとお話を聞いてみました(^^
優しそうな表情の方でしたが、話される内容は、びしっと筋は通ってて、
「特別なことは何もしませんでしたが、ただ一つ言ったのは、
今の時代は、技巧面を学ぶ環境は昔と比べて、ずっと良いし、
コンクールもたくさんあり、コンクールで優勝したりすると、
すぐに天才だ、なんて扱われることがありますが、
そういうのに乗っかってはいけないよ、ということ。
本当の天才というのは、アインシュタインとか、ベートーヴェンとか、
何十億人に一人くらいしかいないんだよ、って、
それだけは言ったんですけど、どれだけ理解してくれたかなぁ~って(笑)」
やはり、親の考え方が子供に与える影響は大きいんだな、と実感(^^
* * * *
コンサート会場を出る前には、江口さんに、家から持参した、
思い出の品、Dear AmericaのCDにチャッカリとサインをしていただきましたv(^^
いやぁ、また元気が出てきました(^^
江口さんと、関係者の皆さんどうもありがとうございました!
9/30のコンサートも相当期待が膨らみます!